病院以外で働くという選択【体験談】訪問看護師

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厚生労働省は「在宅医療、介護の推進」を推奨しています。
「住み慣れた地域で医療、介護サービスを受けつつ、安心して自分らしい生活を実現できる社会を目指す」と掲げています。

これに伴い、訪問看護の需要が増えてきました。
以前は臨床経験豊かな看護師を採用する事が一般的でしたが、最近は新卒の看護師を採用する動きもありますので、全ての看護師が活躍できる場となりつつあります。

訪問看護師とは

訪問看護師は、対象者の自宅を訪問して、自宅で過ごされる方の健康管理、医師の指示書に基づいた医療処置を行います。

訪問看護を利用する対象は赤ちゃんから老人まで全ての人です。
医療保険を利用する場合と介護保険を利用する場合があるからです。

介護保険を利用する場合は、担当ケアマネジャーが立てた計画書を元にサービスの提供を行います。(健康管理、機能訓練、嚥下訓練、便処置・・・等々)

最近はグループホームや介護付き有料老人ホームなど、施設入所者への訪問看護が増えてきています。

訪問看護師のメリット

・マンツーマンでじっくりと関われる
・日勤のみで残業も少ない
・給与水準が高い
・在宅医療が学べる

マンツーマンでじっくりと関われる

訪問看護は利用者さんのご自宅を訪問するので、その時間は、利用者さん、利用者家族とマンツーマンで向き合う事が出来ます。
病院の様な煩雑さはありませんので、じっくりと話を聞き、関われる環境です。

日勤のみで高給与

ほとんどの場合、日勤のみの勤務で比較的残業も少ないです。(オンコール、休日出勤、夜間対応があるステーションもあります)
給与水準は高く、夜勤をしなくても病棟看護師よりいい場合もあります。
また、最近の訪問看護ステーションは、週に何回、一日に何時間という働き方ができるので、自分の生活スタイルに合わせた働き方ができます。

在宅医療が学べる

病院にいては理解が難しい、在宅での医療管理に触れる事が出来ます。
疾患からその人を理解するだけでなく、QOLを高める事や、生活から疾患を見るという事がどういう事なのか、深い学びが得られます。

訪問看護師のデメリット

・高いコミュニケーション能力が必要
・深い知識、観察力、医療判断が必要
・時間管理が必要
・休日、夜間対応やオンコール対応で精神的負担がある

高いコミュニケーション能力が必要

じっくり関われる事は利点でもありますが、同時に欠点でもあります。
同じ利用者さんと長期間にわたって関わる事でもありますので、信頼関係を築き、絆を深めるという事が必要になります。

また、病院は入院させてもらっていると感じる人が多いですが、訪問看護は、看護師が訪問させてもらっているという立場になるので、状況が違ってきます。
その為、高いコミュニケーション能力が必要になります。

深い知識、観察力、医療判断が必要

例えば吸引チューブの管理一つとっても、病院と在宅医療は違いますので、幅広い知識が必要になります。
気になる症状があっても、もう一度訪問するという事は出来ません。

ターミナル期の人であれば、病院受診のタイミングも看護師が判断、指示する事になります。
訪問看護の時間内に把握する観察力と判断力が求められます。

時間管理が必要

訪問看護は、一回目は同行がありますが、通常、二回目からは一人で訪問する事になります。
次の訪問がある為、決められた時間内に移動、訪問を行わなければならない環境にあります。

例えば、点滴の指示がある場合、簡単にヘルプを呼ぶ事は出来ないので、プレッシャーを強く感じるかも知れません。

訪問看護は訪問時間(20分~90分の間で指示あり)や訪問間隔は決められていますので、その時間内で自宅訪問を終えなければなりませんので、時間管理が必要です。

休日、夜間対応やオンコール対応で精神的負担がある

訪問看護には緊急管理加算というものがあります。
これは、何かあった時は24時間体制でいつでも駆け付けますというサービスです。
緊急管理に対応している訪問看護ステーションでは、オンコールがあり、休日や夜間に出勤する場合があります。(役職者が対応するステーションもあります)

訪問看護師が向いている人

・在宅医療、在宅看護に興味がある人
・疾患を通してではなく、生活を通して利用者さんを見れる人
・適応能力が高く、臨機応変に対応できる人
・体力的にも、精神的にもタフで前向きな人

利用者さんが肺炎で緊急入院になった事があります。
「今日、看護師さんに来ていただいたのに・・・」
当時ケアマネジャーをしていた私に、家族が言われた言葉です。

どんなに細かく観察していても、悪くなる時はなります。
だけど、家族は、そうは思いません。

しっかりと観察する事はもちろん、利用者さん、家族との、日頃からの信頼関係がいかに大切か、思い知らされた出来事でした。

訪問看護では、病院看護師とはまた違った価値観、看護観に触れます。最期の時を自宅で過ごされる人もいます。看護師として大変な責任の重さを感じますが、それ以上にやりがいや学びを得られる場だと思います。

訪問看護師の求人の探し方

訪問看護の求人は沢山ありますので、比較的探しやすいと思いますが、緊急管理加算対応なのか?どういう働き方が可能か?など事前にチェックしてみて下さい。

働いている知人がいれば、内情を聞き、紹介してもらう方法が一番確実ですが、そういう知人はいないよ!という人は、看護師転職サイトで求人情報を得る事が出来ます。

訪問看護はどのサイトも多く取り扱っていますが、【看護のお仕事】【ナースではたらこ】が求人数、内情の詳しさ、サポート力共にいいです。

また、【医療ワーカー】は登録しなくてもホームページで求人検索が出来るので、試してみてもいいかも知れません。(先日、メルマガに訪問看護応援ナースの求人が掲載されてましたよ)

※医療ワーカーメルマガより

※看護師が病院以外で働ける場所は、他にも沢山ありますので、こちらもどうぞ。
病院以外で働くという選択~看護師の資格を活かす32の働き方~

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